(日常生活の指導・自立活動)ーー道具の工夫
手作り自作教材ー各種イス
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特別支援学校が子どもたちに提供する椅子は、普通校の机や椅子を扱っている会社が作っているものです。普通校と違うのは肘掛がついているものがあることくらいでしょうか。机では、カットアウトテーブルとかキャスターのついたものとかありますが、車いすに座ったまま使うのが前提になっているのか高さの調節が合わないことがよくあります。
1年生で入学してくる子どもたちには、一番下まで下げても座面が高すぎて足裏が床につかないことがあります。また、肘掛があっても座面が広いため、肘掛までに空間ができ肘掛を体を支えるためには使えないということもあります。座位を取ることが難しい子どもたちは、車いすのままだったり、姿勢保持椅子を使うことになるのですが、自力で移動可能な子供であれば、座位を取り椅子に座ることができます。座位保持能力の差により、肘掛の必要性や、座面と背もたれの角度の調整、座面の広さや肘掛の高さの調整などが必要になります。
ここで紹介する椅子は、一人一人に合わせて作ったものですので、膝下の長さにより座面の高さは違います。座位保持能力の差により背もたれの高さや、肘掛の高さや形も違います。
この椅子は「背もたれもなく、壊れたリンゴ箱みたいでおそまつ。使う子供がかわいそう」と言われてしまった椅子です。「座位は取れるが、背もたれがあるともたれてしまって、姿勢が崩れて座面からずり落ちてしまう」という子どものために作ったものです。背もたれがありませんので、腰の角度を直角近くで保たないとどんどん後方に反り、エビぞり状態になって苦しいです。ずり落ちることを楽しんで遊んでいたようなのですが、背もたれに沿って安心して落ちる感覚が得られなくなったためか、この椅子に座ったその日から一度も下りたことはありませんでした。3週間ほど座ったのち以前使っていた椅子に座りましたが、ずり落ちることはありませんでした。肢体不自由校から転校してきた子どもでしたが、前の学校では三又ベルトを使わないと椅子には座れなかったとのことでした。自分の意志で座っていたのではなく、座らされていたということでしょう。
背中が丸くなってしまったり、姿勢が崩れる子どもにも有効でした。丸くなったままでいるのは疲れるようで、伸びをする機会が増えました。結果、丸くなったままでいることが減り、姿勢が伸びることが多くなりました。
背もたれの角度は若干違います。
座面からの背もたれの高さは違います。
膝下の長さに合わせて座面の高さは違います。
子どもが2年間使ったものです。
急に横を向いたり振り返ったりなど、頭が横を向く動きにつられてバランスを崩しても、倒れて落ちないように肘掛が高くしてあります。 前方へのずれも防ぐために、股止めがつけてあります。
我が家の子供たちのために作りました。とりあえず最小限の機能が担保されれば、あとはデザイン優先になるのですが・・
デザインの良しあしは、人によってバラバラ・・です。
この椅子は「ぞうさんのいす」と呼んでいました。
ラーメン屋さんの出前の箱(おかもち)のような形のものも作りました。
お風呂に入って頭を洗うのに抱っこしたままでは大変ということで、檜で「お風呂用椅子」を作ったこともありました。
医療センターのOTさんに頼まれて、作ったこともあります。
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