ぶんぶんゴマは、円く切った紙に紐を通して作るのが一般的です。
ぶんぶんゴマを作るのに考えられる作業工程は次のようなものです。
・板の輪郭を描く
・ハサミで切り取る
・穴をあける
・糸を通す
・糸を結ぶ
・模様を描く
・回して遊ぶ
授業時間や子どもたちの実態に応じて
・輪郭を描く ・あらかじめ教員が描いておく
・ハサミ(カッターナイフ等)で切る ・あらかじめ教員が切っておく
・穴をあける ・あらかじめ教員があけておく
ひとり一人の子どものねらいに応じて、どの子どもに、どの工程を、どのくらいの時間をかけるか考えます。
どこまで教員が手を入れておくかも考えることになります。
いずれにしても、紙で作るので「軽い」です。
軽いので回し初めの糸にねじれを入れるときに、うまく回せないことがあります。
また回り始めても、「軽い」と逆回転に移るときのタイミングがつかみづらく、糸を引く、緩めるのタイミングを上手につかめないことが多いです。
結果として、「せっかく作ったのに、上手に回して遊べない」ということがあります。
そこで「軽くない≒回しやすい=よく回る」ぶんぶんごまが作れないかと考えました。
重くすることで適度な遠心力を生み出し、その遠心力を効果的に使えないだろうかと考えたわけです。
「軽くないもの」を作るためには、何枚か張り合わせる必要がある。
何枚か重ねると、板が厚くなり、糸を通す穴を空けるのが難しくなる。
1枚ずつ穴があいたものを重ねると、穴がずれて穴を空けた意味がなくなる。
穴の位置がずれてしまうと、糸が通せない。
穴を空けた紙を、穴がずれないように重ねる工夫はできないか。
糸を通しやすいように、穴ががずれないように、紙を貼り合わせることはできないか
このように考えた結果、「ぶんぶんごま貼り合わせ機」ができあがりました。
子どもたちの身体の可動域や運動能力、操作性の違いなどにより、出来上がったぶんぶんゴマが「必ず回せるようになる」という保証はありません。しかし回せるようになる(遊べるようになる=達成感を味わえる)可能性が高くなることは確かです。
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